STORYSHO Kizaki
#206-4 規律それは足し算と割り算
2022.1.30
#206-4 規律それは足し算と割り算だけの簡単な計算だった。しかし、月単位でも週単位でもなく日単位にしたのは、自分も含めたスタッフが、その日その日が勝負という気持ちで仕事に臨むためだった。「明日がある」と逃げ道を作らずに、今日に挑むためだった。 そして、この単純な計算から出された目標は、単純が故に根拠が透明で、スタッフたちも簡単に理解することができた。それは同時に「やらなくちゃ」と素直に思えることにもつながった。 理解できない小難しいことを言って言葉でねじ伏せるより、共感できる説明をして納得してもらう方が、みんなも頑張れる。自分がされて嫌なことはしない。納得できることをする。それが翔の判断基準だった。言い換えれば、それは物事の核心を突くということだった。 スタッフ間の結束の強いジュエルでも、時にはキャスト同士がトラブルになる事もあった。そんな時、いつも翔はこの核心を突くひと言でその場を治めていた。