STORYSHO Kizaki
#006-3 兼業これまではホストとして、相手と
2021.09.05
#006-3 兼業これまではホストとして、相手と1対1で接してきたが、ギャルソンズでの“1対多”という環境に慣れるまでは大変だった。 オーダーした席とメニューを憶えるのは当然の事だが、飲み物・食べ物を用意しているカウンター内の状況を把握、空いたテーブルを片付けるタイミング、客への心配りなど。1人で複数を相手にするからこそ、同時に多くの事に対する気配りをするという習性が身に付いた。 狭い店内だけに、客が1人で来た場合には話し相手もしなければならず、必然的に、その客の顔と名前はもちろん、仕事内容から家族構成、果ては酒の好みまで憶える必要に迫られた。しかし、そこまで会話ができる様になると、客との関係も親密になり、その来店の頻度も高くなっていた。