STORYSHO Kizaki

#306-2 大将ありがたい話だったが

2022.3.20

#306-2 大将ありがたい話だったが、翔は前向きな返事ができなかった。数百万という保証金を用意するだけの余裕がなかったのだ。 そんな事情を知ってか知らずか、大将は話を続けた。 「勝手知ったる翔のことだ、保証金と保証人はナシでいいぞ。どうせ、保証人は俺なんだしな。それに、もともとはスナックが入っていたテナントだから居抜きで使えば、ほとんど元手もいらねぇだろ」