STORYSHO Kizaki

#313-4 招聘「構いません。

2022.9.04

#313-4 招聘「構いません。それなら社長になって下さい」 「な、何やとぉっ?」 「僕は別に社長をやりたいわけじゃないんです。キャバクラって仕事が好きで、店作りが好きなんです。社長の器なんてないし、竹原さんが社長やってくれるんなら、自分は店作りに専念できるので、その方がいいんです。ただし、頑張ってくれているキャストやスタッフたちがやりづらくなることだけはしないで下さいね」  翔は躊躇することなく答えた。 「…」 竹原は黙ったまま少し考えると、言葉を選ぶように慎重な様子で答えた。 「少し考えさせてもらってもええか」 「ハイ。よろしくお願いします」 翔は深く頭を下げた。