STORYSHO Kizaki
#011-4 失意しかし閉店後、それに賛同して
2021.11.07
#011-4 失意しかし閉店後、それに賛同してくれると思っていた悟志の口から吐き出された言葉は、翔が予想だにしない言葉だった。 閉店後の店内では、スタッフのホストたちが疲れ果て、ソファーで死んだように倒れている者、頭に冷たいオシボリを被り、酔いを醒まそうとしている者など、緊張の糸が切れてグッタリしていた。店を訪れた悟志は、そんなスタッフたちの前に立つと神妙な面持ちで口を開いた。 「みなさん、ご苦労さまです。今日はみなさんに大事な話があります」 その沈んだ声に、ただならぬ雰囲気を感じ取ると、疲れ切っていたスタッフたちも何事かといった様子で起き上がり、姿勢を正して次の言葉を待った。 その大事な話というのが何なのか…。聞かされていなかった翔も他のスタッフたちと同じように次の言葉を待った。 「みなさんには申し訳ないのですが、本日をもってシャルマンは閉める事になりました」 「…」